【船の引き上げ米国に謝意を】
  産経新聞 2001年10月22日「談話室」
 テロリストとの戦いの一方で米国が愛媛丸の引き上げを継続してくれた事に日本人はもっと感謝すべきではないでしょうか?

 米軍の原潜が愛媛丸に衝突した事故では確かに米軍に「非」はあるのですが、批判を覚悟で言えば、日本人が忘れてはならない事はこの事故はハワイ沖で起こったという事です。

 水産高校の遠洋実習がハワイ沖で行われる事が多いのはハワイがリゾート地という事もありますが、第一には米軍によって航路の安全性が確保されているからです。これは見方を変えれば米国の好意で米国の庭で実習させてもらっているようなものです。

 私の妻は米国人ですが、米国メディアの論調から判る様に国民感情の底辺には謝罪や補償や引き上げをそれ程うるさく言うのなら「日本は、自分で、日本海の安全を確保し、日本海で実習しろ」というのがあります。現実は日本海は中国や北朝鮮の不審船や韓国の密漁船がウロウロしていて危なくてとても実習どころではありません。